【コラム】事務局に聞いてみた~ものづくり補助金の「事業場内最低賃金」の事業場内って??

ものづくり補助金

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補助金申請の支援をしていると毎回公募内容も変わるため、我々も内容確認のため事務局に連絡をして確認させていただくことが多いです。
こうした確認した事項の中で、みんなも疑問に思っているだろうことを取り上げて紹介していきたいと思います。

今回は「ものづくり補助金」から1つ取り上げます。

今年のものづくり補助金の大きな特徴は、給与アップが義務化されたという点だと思います。
給与支給総額や最低賃金を上げないと補助金の返還を求めます!という要件が追加され、「えっ!?」と思われた方も多いと思います。

この要件、けっこうややこしい部分もあって、どういうこと?と思う点が色々とありました。
その中で、特に我々が疑問に思ったのは、

 ”「事業場内最低賃金」を地域最低賃金より+30円となるようにしなさい”という要件の「事業場内」ってどこ?

でした。

最初にこの要件を見たときは、パートさんを含む会社で働く人たちの時給で最低の人の時給を地域の最低賃金より+30円となるように賃上げをしないと理解していました。
つまり、例えば東京都の現在の最低賃金は「1,013円」です。
会社で働く人の最低賃金が「1,020円」だった場合、この人の時給を「1,043円(地域の最低賃金の+30円)」まで引き上げてね。という意味です。
複数の人がいればすべての人の賃金を上げる必要があります。

ただ、公募要領を見ると「事業場内」という記述があり、これは会社全体ではないのか?というのが疑問でした。

そこで、「事業場内」の定義を事務局に確認したところ・・・

 「事業場内」は「設備投資をする場所」

という回答を得ました。

つまりこういうことです。

例えば、「本社」と「工場」が別々にあるとします。
補助金を使って設備投資するのが「工場」の場合、最低賃金をアップしなければならないのは「工場」で働いている人のみでよい。
ということです。
「本社」で働く人の最低賃金の賃上げは不要です。

他にも、「本社」「工場A」「工場B」が別々にあるとします。
補助金を使って設備投資するのが「工場A」の場合、最低賃金をアップしなければならないのは「工場A」で働いている人のみでよくて、「本社」「工場B」で働いている人の最低賃金のアップは不要ということです。

賃上げについての確認は賃金台帳を提出することで行います。
しかし賃金台帳では勤務地までは把握できません。
これを踏まえると、複数の拠点をもつ会社では最低賃金アップの対象となる人をある程度操作できるのでは?なんて疑問もわいたりしました…
そこで、この人は「工場A」で働いている、この人は「工場B」で働いている…ということを証明する方法はどうすればいいの?
ということも聞いてみたのですが、明確な回答は得られませんでした。

労働契約書とかで働いている場所を証明すればいいのかと思ってみたり。

最低賃金のアップについては、補助事業が終わったと、毎年3月に報告をすることになります。
最初の報告のタイミングまでには、具体的な提出書類が決まっているのではないかなと思います。

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平阪 靖規

代表取締役 / 中小企業診断士株式会社コムラッドファームジャパン
2013年04月の独立後より補助金を始めとする中小企業施策の支援に従事。中小企業施策の支援実績は累計500社を超える。中小企業施策を企画する行政と利用する中小企業・小規模事業者の橋渡し役としての任務を全うすることに力を注いでいる。専門はマーケティング。

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