円安と物価高騰の影響が続く中、政府は物価上昇を超える賃上げの実現を目指すとしています。ものづくり補助金においても、中小企業の賃上げを応援する特別枠を設定するなど、”成長の果実を、従業員に分配し、未来への投資である賃上げが原動力となって、更なる成長につながる”好循環を実現するための取り組みが進められています。
賃上げを検討している事業者の方を後押しする「ものづくり補助金」について解説していきます。
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援するものです。
ものづくり補助金の全体像
ものづくり補助金は下表のとおり5つの応募枠(通常枠、回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠、グローバル市場開拓枠)が用意されており、補助事業の内容や企業規模によって補助率、補助上限額が異なります。
ものづくり補助金総合サイト『【令和4年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の概要】』
いずれの枠にも共通して求められる基本要件として、補助事業の計画期間内に、
①給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させること
②事業場内最低賃金を毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とすること
③事業者全体の付加価値額を年率3%以上増加させること
とされており、補助事業計画中に賃金の引き上げ計画を策定することが必要です。
- 給与支給総額とは
従業員(非常勤を含む)に支払った給料、賃金、賞与及び役員報酬等をいいます。福利厚生費、法定福利費や退職金は含みません。
従業員の賃上げだけでなく、役員報酬の引き上げも対象として考えることができます。 - 地域別最低賃金とは
産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に対して適用される最低賃金として、各都道府県ごとに定められています。
月給制などの場合は、残業代や休日手当を除いた金額を所定労働時間で割って時間給で計算します。
<参考>厚生労働省『必ずチェック最低賃金』
- 付加価値額とは
ものづくり補助金における付加価値額とは営業利益、人件費、減価償却費を足したものをいいます。
<事業再構築補助金>
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賃上げする事業者向け補助金:事業再構築補助金大規模賃金引上げ枠「大規模賃金引上げ枠の概要とは?」
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<小規模事業者持続化補助金>
賃上げする事業者向け補助金:賃金引上げ枠①「賃金引上げ枠の概要」
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賃上げする事業者向け補助金:賃金引上げ枠③「いくら賃上げすればよいの?」
賃上げする事業者向け補助金:賃金引上げ枠④「賃上げしない場合はどうなるの?」
<ものづくり補助金>
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賃上げする事業者向け補助金:ものづくり補助金「回復型賃上げ・雇用拡大枠の概要とは?」
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<IT補助金>
賃上げする事業者向け補助金:IT補助金「通常枠の賃上要件とは?」
賃上げする事業者向け圃場金:IT補助金「デジタル化基盤導入枠の賃上要件とは?」
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